(一社)日本船長協会事務局
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高知県須崎市立多ノ郷小学校
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1.開催日時
平成30年 9月28日(金) 10:45~12:25
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2.紹介
日本中小型造船工業会が主催する「船のものづくり体験講座・キャリア教育」の一環として、「子供達に海と船を語る」の講演を行いました。
多ノ郷小学校は、高知県須崎市にあります。その須崎市は昭和29年、須崎町を中心に多ノ郷村、浦ノ内村、吾桑村及び上分村の5 か町村が合併して市制の施行をしました。市の西部を流れる清流としても有名な新荘川では、1979年にニホンカワウソの生息が確認されました。
須崎市では漁業及び農業が盛んで、特にミョウガ栽培は、全国一の販売額です。
また、須崎港は貿易港として貨物取り扱い量は高知県一位を誇ります。
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3. 講演内容
同小学校5 年生二クラス(53名)を対象とした講演を実施した。事前に生徒達には担任の先生より「船長さんがやってくる」と聞かされていたので、小職が制服で登場すると「本当に来た!」と喜んでくれました。
多目的室を使用してパワーポイントやビデオ映像により主に以下のような話をしました。
・日本の海と船による輸送、海運について
・外航船の種類や特徴
・世界のいろいろな港や航路、パナマ運河、スエズ運河について
・船員・船長の仕事や生活、経験談、船員になるには など
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4.講演者雑感
今回の講演をとても楽しみにしてくれていたようで、生徒達は真剣に興味をもって話を聞いてくれました。映し出される写真やビデオの映像に驚いた声を揚げたり、感心したような表情を見せつつ、あっと言う間に時間が過ぎていきました。
最後に生徒の皆さんと敬礼のポーズで写真を撮ってから学校を後にしました。
(参与 長田 泰英 記)
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生徒達の感想文
感想文の中でも多くの質問がありました。
その中から、沢山あった質問は以下のとおりです。
質問:もし方向が分からなくなったり、ルートを間違ったらどうしますか?
答え:船は方向を調べる為の羅針盤(コンパス)という器械を持っていて、方向が判らなくならない様に備えています。また、ルートを間違わないようにいつも船の位置を確認しながら進みます。
質問:一か月分の食料を買うとどれくらいの荷物になりますか?
答え:乗組員が22023名ですと、大体軽トラック1 02 台分くらいになります。
質問:危険な事は有りますか?
答え:はい、有ります。狭い場所で沢山の船が動いていると、他の船と衝突しそうになったりします。また浅い場所に乗揚げそうになったりします。
次に、世界には、未だに海賊がいます。
西アフリカや東南アジアの海、ソマリアの沿岸では、しっかりと見張りをしていないと海賊に襲われて、捕まって人質になったり、物を盗まれたりします。
嵐に遭って船が大きく揺れると、船の中の物が崩れて壊れたり、人が転倒して怪我をしたりするので、気を付けなければなりません。
質問:トイレやシャワーは有りますか?
答え:はい、自分の部屋はシャワー/トイレ付きですし、その他にも皆で使えるトイレが船内に何か所か用意されています。
また、海を汚さない様に、船は汚水処理装置を持っていて、綺麗に処理してから海に流してます。
質問:船長さんのお給料はどれくらいですか?
答え:会社や乗る船の種類によって違いが有りますが、大体普通の人の1.5倍くらいかな?
質問:看護師の様な免許をもっている人が船の中でお客さんを手術したりするのですか?
答え:貨物船にはお客さんは乗っていません。乗組員が怪我をしたり、病気になったときは、陸上の病院に連絡して治療方法を教えてもらいます。
一方、お客さんが乗るクルーズ客船にはお医者さんや看護師さんが何人も乗っているので、お医者さんが治療してくれます。
質問:ご飯の作り方(火は有るのか)?
答え:船には火災を防止する為にコンロなどの火を使う調理器具は有りません。その代わり給食センターのように、蒸気を使った大きな鍋や電気を使った大きなホットプレートや電気式オーブンが有ります。それを使って、煮たり/焼いたり/蒸したりして料理を作ります。
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